中国旅行:杭州1

旅の当初の目的である中国杭州市で行われる中国国際アニメフェア、CCIAFに参加するため我々は 慣れ親しんだ上海を抜け、湖の町・杭州へと向かう。



慣れ親しんだ上海・金沙江路(ジンシャンジンルー)のホステルを後に、一路上海駅の新幹線乗り場へ。
途中、ファーストフードの麺屋で腹ごしらえするも、まずい!出汁と具がまずい!
王老吉という1000年前から飲まれているというドリンクもまずい!ペプシの看板は猛烈にかっこいい!



新幹線。「新幹線」ではなく高速鉄道らしいがまるっきり食堂車付きの新幹線である。
チケットは席のグレード毎に値段が違っていて「一等座」「二等座」や立ち席というのもある。
上海~杭州間の道は田舎で、上海は平野なので山は無い。 町の近くを通るとマンションが見えるが、恐ろしく均一的に同じマンションが並んでいる。
距離は約100キロ程で値段は1040円ほど。



杭州は宋時代の首都で、町のど真ん中に河口湖程度の大きさの西湖という湖があり、 全体的に自然が一杯で美しい町だ。
上海ほど人はいないがそれでもやはり基本的に人は多く、交通ルールは上海よりよほど狂っている。
そして到着、杭州青年旅舎。ベッドが二つになり感動。


杭州でよく見かけるのがこの三輪バイクのタクシー。
後ろに二人まで乗ることができ、値段は行き場所を告げたときに時価で決まる。
中国には車だけが通る道とタクシーや自転車、電気バイクだけが通れる側道がありこのタクシーはその道を通る。
もちろんその側道にも進行方向はあるが、僕とMさんが乗ったタクシーは乗った瞬間にその場で反転、 道を当たり前のように逆走し始めた。凄まじいクラクションvsクラクション、揺れる後部座席、運転手の親父は 道をモーゼのように掻き分け目的地に到達した。 写真2枚目がその頼れる運転手の男の背中だ。



着いたのは浙江省の大学が合同で行う同人イベント。
僕は日本でも同人イベントに行ったのは2,3回くらいしかない。中国で人生分行きつくしてしまうのではないだろうか。
売り物はやはりネットから拾ってきたであろう物の加工品が多い。アニメ雑誌のおまけDVDには「NICO」の文字が見える。 ニコニコ動画の目ぼしい動画を集めたものだと思われる。 また、ここでも聖騎士星矢は目立ちまくっている。一体何故…
最後の写真はとても珍しい中国製のオリジナル同人ゲームだ。4人チームで2年かけたという。 同人ゲーム作家であるMさんはそれを貰って大喜びだ。



杭州のホステルの程近くにある清河通り商店街。
毎晩毎晩お祭りをやっているような通りで、いつも人いっぱい、いつもうるさい、いつも踊ってる、いつも出店、 いつも買い食い、いつもおもちゃ。



色んな店で売っていたのが、この身近なもので作ったオリジナルロボフィギア。
最初の写真は葉っぱで出来ていてそれ以外は針金で出来ている。



「怪宅」と書かれたこの店は何かと思い近づいてみると呼子をやっているのはなんと小人の男。
僕とMさんはこれを見世物小屋と予想し勇んで10元払うも、なんと店はお化け屋敷。
中では驚かせる役であろうおっさんが普通に黙って立っているだけというトラップが最も怖かった。
終わった後にこの小人に写真を撮らせてもらったが、この男、カメラを向けるたびに何度も前髪をなおしまくる。



うめえよー。超うめえよー。


似顔絵屋と似石膏屋。
妙にイケメンを書いてるなと思ったのでモデルの顔を見たが、似顔絵屋が猛烈に美化して描いていた。 似石膏屋は15分で仕上げてくれる。中国でもここ以外では見なかった。


翌朝早く、我々は今回の旅の建前であった中国国際動漫展(CICAF)へ出発。
バスに揺られ郊外の遊園地に隣接した会場へ。 この頃になると最初の写真のような道路を横切って渡るのも割と楽勝になっていた。



彼らこそが紛れもない中国完全オリジナルキャラだ。
どの写真をとっても30分くらい喋れそうだが、個人的にお気に入りなのはロックマンみたいな女の子。 30年前の駄菓子屋でもそうそうお目にかかれなかったデザインだ。



捨ておけない中々斬新なデザイン。
緑のやつは中国のネットゲーのキャラ。



日本ではこれから発売予定の初音ミクフィギア。
パチモノで良ければ中国ですぐ入手可能。



現地のオリジナルコミックス。
普通に上手い。最後のなんかはロゴが漫画タイムきららでも全く違和感無い。 これらの内どれかはきっと輸入されるだろう。



台湾ブースの少女マンガコーナー。
最早日本のものと何が違うのか分からない。



中国で恐ろしく市民権を得ているPlants vs Zombies。
このイベント会場以外でもいたるところにグッズがあり、決してニッチなPCゲーマーのためのものというレベルにない。



会場はABC館に分かれており、ABは公式的なコンテンツが殆どだがC館は完全にパチモノ・コピー品の建物だ。
古い作品がやおらに流行っていることもあるが、基本的に彼らの話題のコンテンツというのは日本とタイムラグが無いし、ノリも大差ない。 ディープな連中は色々な方法で日本の最新のコンテンツを楽しんでいる。



C館のいたるところにある武器屋。
子供が買い漁るため本当に危ない。 なお、「マテリア穴」とういのは正式名称である。



ドリームチーム小物。
今日は車輪眼にするかな…



いまいちいけてなかった面々。
みゃぎりょた。スタジオジブソ。
K'もかっこ悪い。



超うんめー。嘘、最後のだけちょっと旨くねー。



少しお土産屋を物色。オバマ大統領と毛沢東のコラ「OBAMAO」は良く見かける。
猫可愛い。中国猫多い。


ゆっくり中国を堪能できるのは残すところ後1日となってしまった。 特に予定の無く、これまでちょっと歩きすぎた僕とMさんは杭州の歴史的建物を見てこの旅を終わることにした。

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